皆さんこんにちは、熱ベンの土井隆です。
この度2023年10月25日(水)に「座間市スタディツアー」を開催しました。
座間市は、神奈川県の県央部に位置する人口約13万人の街です。
ひまわり畑と大凧まつりが有名です。
今回の視察のテーマは「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」を学ぶことです。
座間市のごみ処理について、市の「くらし安全部」の皆様にご紹介いただきました。
今回の勉強会には、活動に興味をもっていただいている市民や市議会議員の方もご参加いただくことができました。
経済活動のなかで廃棄されていた製品や原材料などを「資源」と考え、リサイクル・再利用などで活用し、資源を循環させる、新しい経済システムで、単なるリサイクル推奨ではなく、自然から取り出した資源は、永遠に使い続けていくことを目指すそういう経済を指しています。
オランダ政府 From a linear to a circular economyより引用
2013年からごみの分別・資源化の市民啓発を強化し、市内イベントや収集車のラッピング、子どもたち向けの講座などを開催してきたそうです。
ゴミ収集を外注している自治体も多い中、座間市は独自にこのごみ処理に取り組み、人口が増えている中、
ゴミ袋の有料化などせずに、ゴミの量を減らし続けています。
2019年6月に小田急電鉄と「サーキュラー・エコノミー推進に係る連携と協力に関する協定」を締結し官民連携してごみ処理問題にとりくんでいました。
小田急の取り組みは、デジタル事業創造部 正木弾さんが説明してくれました。
鉄道会社もこれまでのような商業施設やテーマパークをつくることではなく、地域社会の困りごとを解決することが沿線に暮らす市民のためになることだと考え、ごみ問題に着目したとのことでした。
その中で、2021年よりスタートしている収集運搬業務のDX化について見学させてもらいました。
実車に乗せてもらい運搬の様子も教えてもらいました
市内に約3000箇所ある収集ポイントの情報が入ったタブレットをもち収集車は移動します。
収集ポイントには、それぞれの特徴や注意事項がかかれているそうです。
車両が収集ポイントにとまると位置情報を検知して、収集完了となります。
これにより収集状況wのリアルタイムモニタリングによる業務効率化が大幅に改善されたそうです。
生まれた時間で、「庭などで剪定した木の枝」ゴミはこれまで「燃やすゴミ」に出されてしまっていたものをゴミではなく剪定枝のみを回収する車両を出すことでリサイクル工場に出すことができたそうです。
2021年には725tの剪定枝がリサイクルされたそうです。
この取り組みにより、ゴミ収集車の一回の平均積載量があがり(+11.6 %)、運搬回数が少なくなり(-16.3%)、焼却処分していた枝が725tリサクルでき、焼却処理量が減少(−6.7%)となっています。
その他にも、飲料メーカーが廃棄していたコーヒーの麻袋を、市民に配布し、剪定枝を麻袋にいれてだしてもらうように働きかけるとりくみも始まったそうです。有機物である麻袋であれば、ビニール袋のゴミも減るし、そのまま裁断してバイオマスの燃料につながるのでよいそうです。
他にも、市内にあるイオンモール座間と連携し、フードコートで出ていた紙ゴミをリサイクルに回す取り組みを全国初で実現しました。
フードコートの紙ゴミは、油や汚れがあるためリサイクルできなかったそうですが、技術革新でそれが可能となりました。
しかし、回収にはコストが掛かり、物量も多くなければ対応するのも難しいので、古紙回収業者の協力がなかなか得られなかったそうです。
イオンモールと座間市は協力してフードコートの紙ゴミと家庭からでるミックスペーパー(写真やノート、コート紙など)を合わせて集めることで物量を確保し、古紙回収業者の協力のもと、リサイクルが実現しました。
このような官民連携が座間市では起こっていることを勉強させてもらいました。
次に座間市とよい仕事おこしフェア実行委員会との連携についても伺いました。
座間市にも支店がある「城南信用金庫」の川本理事長のお話から、
よい仕事おこしフェア実行委員会の事務局である座間市にも支店がある「城南信用金庫」の川本理事長のお話から、座間市とよい仕事おこしフェア実行委員会で、「包括的連携に関する協定」を結び
市の花「ひまわり」の種をつかったお酒「ZAMAひまわりエール」などが生まれて広がっているようです。
その他にも、座間市では、団地のリノベーションをして協同シェア畑がある「ホシノタニ団地」や
「誰も断らな生活援護課」の取り組みなど、興味深い話がありましたが今回はここまで。
ぜひ座間市の取り組みに注目したいのと、熱ベン企業との協働も進めていきたいと思っています。