GR=ガバメントリレーションズを推進するフロントランナーを紹介するオンライン勉強会企画、GRフロントランナー。今回は、マカイラ株式会社 執行役員 城譲(たち・ゆずる)さんと一般社団法人クラウド型電子署名サービス協議会(CeSSA)事務局長の佐藤帯刀さん(弁護士ドットコム株式会社 政策企画室長)にご登壇いただきました。
勉強会は3部構成で行われました。
- 第1部「ロビングの重要性と手法」
- 第2部「政府・自治体が電子契約を使うようになった経緯」
- 質疑応答
第一部ではマカイラの城さんが「ロビーイングの重要性と手法」と題して講演しました。ロビ―イングを広義のパブリックリレーションズ(PR)の一部と位置づけ、社会性の高いコミュニケーション活動をパブリックアフェアーズ(PA)と呼んでいると説明し、企業戦略上や社会の変化からその必要性が高まっていることを指摘しました。具体例としては電動キックボードの事例を挙げ、道路運送車両法や道路交通法の改正という目標をつくり業界団体をつくり、実証実験を重ねてデータを出し安全性を訴えていった経緯を紹介しました。
第二部ではCeSSA事務局長の佐藤さんがクラウド型電子署名サービスを事例に、自治体で電子契約を使えるようになった経緯について解説しました。電子署名法の解釈変更、政令・条例の改正などを経て100を超える自治体が導入するに至ったということです。最後に、佐藤さんは「ロビーイングはいまなぜ必要なのか」という問いに対して「民主主義を豊かにする」という考えを示しました。社会課題の解決に役立つ“専門知”は世の中に偏在していて、それを政治やルールメイキングに早くのせていくことが民主主義の豊かさにつながるのではと指摘しました。
最後の質疑応答では、モデレーターで日本GR協会代表理事の吉田雄人が城さんと佐藤さんに対してロビ―イングに携わる人材の素質や、国と地方自治体へのロビーイングの違いなどについて質問しました。